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July 22, 2006

「和の輪」を。

先週、イランに到着してすぐに飛び込んで来たニュース…イスラエルのレバノンに対する報復攻撃。
あれから1週間が過ぎたが、イスラエル兵拉致に対する報復の名目で行われた軍事攻撃は数百人もの犠牲者を出している。一体、この攻撃の正当性は何処にあるのだろうか?そしてこの攻撃の裏にあるものに、私たちは気づいているのであろうか…。

レバノンの「ヒズボラ」についてはイランやシリアの協力が常に囁かれているが、今回の軍事侵攻についても例外なく「イランとシリア」の軍事協力という点に、イスラエル側は話に重点を置いて来た。
「ヒズボラ」「イラン」「シリア」のつながり…、これは「非イスラム勢力の排除」という観点が共通している点で、とくに過激派勢力と一致しているからではあるが、こうした「非イスラム勢力の排除」を目の上の大きなコブとして敵対しているのが欧米ー特にアメリカ合衆国であることは言うまでもあるまい。

さて、近代の歴史をさかのぼれば、イスラエル、パレスチナ、レバノン。ガザ地区などの中東問題に常にかかわってきたアメリカ合衆国。今回のイスラエルによるレバノン攻撃についてはどの国よりも一番遅く公式見解を出しているし、決してイスラエルのことを非難するコメントなんぞは出さない。
これはイスラエルとアメリカ合衆国の他ならぬつながりをあらわしているに他ならない。
面白い事にこの現象はその国を拠点とするメディアにも顕著に出ている。
例えばCNNであるが、ほとんどのレポートはイスラエル側からのもので、レバノンの現地レポートはあるにせよ圧的にその量は少ない。
また、イスラエルの高官とCNNとの直接インタビューでも決してイスラエル側の行動について深く追求した質問や、やりとりは見られない。そして答える相手の回答がどんなに的外れでも、そのまま話を続けるか切ってしまうのだ。
正直、見ていて「イライラ」するものばかりである。
一方、アメリカ側と歩調を合わせることの多いイギリス、政治はどうであれメディアはCNNのそれを大きく上回る「OPEN」さが際立つ。
今回の問題でもBBC WORLDでは「ヒズボラに対する軍事攻撃で多くの民間人犠牲者をレバノン側に出していることについて」イスラエルの高官に問いつめるインタビューがあり、ニュースキャスターの鋭い視点の質問が飛び交っていた。そしてキャスターは時間が許される限り、その高官達に納得いく回答を迫った。

(こうしたイギリス発のニュースメディアの先鋭さは、今回の問題だけでなくいろいろな所で目にしてきたので、常に大統領の顔色/政治・ロビーエスト達の顔色に左右される国のそれとは随分違うことを実感する。)

今回の軍事問題とメディアの放送を見て、「民主主義」だの「自由主義」などを掲げる国の方もメディアコントロールをしている証拠ではないか…と思うのである。今回のイスラエルの裏に潜むもの、それは明らかに「非ブッシュ/非星条旗」国に対する報復を支援するものに見えて仕方がない。

イランを「テロ支援国」と名指ししたアメリカ合衆国、彼らの国交は1979年以来途絶えたままである。
大使・領事関係はもちろん、ビジネス関係も(表向きは)凍結されている。
ということはアメリカ合衆国の政治家レベルには「現在のイラン」について知る者は「いない」ということである。
それだからこそ、なおさら今回のイスラエルのレバノンに対する攻撃継続が「顔を出さないアメリカ合衆国の攻撃」ではないのか…という黒い疑問の発端である。
それがどういうことかというと、一見すると歴史的衝突の繰り返しにも見えるが、イラク問題に失敗している合衆国は同じように直接攻撃・介入で「対イラン/シリア」への戦争はふっかけられないため、同盟国であるイスラエルを使って、それらの国の「イスラム過激派勢力」へ攻撃をしかけているのではないか、ということである。
そして名目は「イスラム過激派勢力の一掃」ではあっても、辿り着く場所は「石油、オイルパイプライン」の覇権を握るための彼らの陰謀ではないのか…とさえ思える。

追)ちょうどこのblog記事を書いた同じ日に、映画『SYRIANA』を観た。いつも私の国際情勢についての意見には首をかしげていた「働き者」さんだが、この映画を観た後の彼は私の見解を納得してくれた。
この映画は「テロリスト」について描かれているという説明のされ方が多いが、これは決して「テロリスト」だけについてではないと思う。これは石油ビジネスで汚れた世界の風刺と、自分たちの利益獲得のために多くの無実の人々が何らかの型で犠牲になっているという表現ではないだろうか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

レバノンのベイルートに帰省中だった友人から電話が入った。
「イスラエルによる「ヒズボラ」攻撃がレバノンで起こり、勤務地のドバイに戻れなくなった…。」
ベイルートの国際空港は真っ先に攻撃で破壊され、シリアとレバノンを結ぶ主要幹線道路も攻撃で破壊された。
そのため、多くの人々は陸・空からの逃げ道を奪われることとなってしまった。
この友人はフランス国籍も持ついわゆる二重国籍保有者でもあるのだが、フランス大使館の対応も混乱の中にある為、フランス国籍者の避難を助けるのもかなり時間がかかっているらしい。
(ちなみにイタリアは攻撃開始直後にレバノンのイタリア国籍者をすぐに脱出させ、イスラエルの攻撃を非難した。おそらく一番早い対応だったであろう。首相が変わって国際情勢に対応する早さがupしたと思う。)

そしてついに友人は「大使館の対応を待っていてはいつまでたってもベイルートを脱出できない。明日、シリアまでタクシーで行く。そしてそこから乗れる飛行機に乗ってドバイへ向かう…」との連絡が入った。
ベイルートからシリア国境までは車で5〜6時間。この移動の間にも攻撃に遇う可能性は大きい…。
そんな彼からの電話を受けた私たちは、彼の無事を祈り続けた。

昨晩、SMSが届いた。
「無事、ドバイの自宅に辿り着けた」と。

イスラエル側は「一般市民を盾にして、ヒズボラは街の中に潜んでいる。だから市民の巻き添えも仕方がない」と主張する。
「ピンポイント攻撃でヒズボラの拠点だけを狙った」と言って、爆撃機から撮影したピンポイント攻撃の映像も流れる。アメリカ合衆国がイラク攻撃を始めた時と同じ光景だ。

世界は「目には目を」に従い、光を見る目を失ってしまったのか…。
光を求める子供達、大人達に、これ以上闇を落とし続けることは止めよう。

長々と綴ったが、一人でも多くの人に「和の輪」を広げてくれるよう、このbloggerの場を使って訴えたい。

世界が光を失わないように…。

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Comments on "「和の輪」を。"

 

Blogger Kaolu said ... (July 25, 2006) : 

お久しぶりです〜。
「和の輪」うなずきながら読んでしまいました!
イスラエルは遂にレバノンへの侵攻し、欧米諸国は、戦闘の即時停止への働きかけを未だ渋っている様子。
イスラエル兵士が二人拉致されたのをきっかけに、多くの一般市民、大多数はレバノン市民が命を失うことになったのも、bambinaさんの指摘するとおり、影にアメリカの思惑があるのだと思います。
欧州とくにドイツはホロコウストの加害者でもあるので、イスラエルを表立って批判することは誰も好まず、どう考えてたってしなくて良い戦争なのに(して良い戦争があるというわけではないですが)イスラエルの攻撃の正当性だけが強調されて、ほんといらだちます。

本当に一刻も早く、無駄に人の命を奪うだけの戦争を終わらせてほしいと願うばかりです。

 

Blogger Bambina said ... (July 27, 2006) : 

kaoluさん

コメントありがとうございます!
そうですか…ドイツは別の歴史的背景があるが故に今回のことは少し違う角度から見つめないといけない…という事実があるのですね。
毎日ニュースを見ていると本当にうんざりというか、悲しいというか…。
60年代のように、世界が反戦・平和を訴えるような波の動きになってくれるといいのにな…と思うのですが…。

 

Anonymous busuke said ... (July 30, 2006) : 

ドイツでもやはり、表立ってイスラエル批判出来ない後ろめたさがひっかかってますよね。
結局イスラエル自身も自分達の正当制が世界に通用しない事は分かっているはずなのに、アメリカが後ろに立っている限り他の国は何も出来ずに見ているだけなのでしょうか。
kaoluさん、bambinaさん同様、一刻も早くこの戦争が終わることを祈ります。

 

Blogger Bambina said ... (July 30, 2006) : 

busukeさん
コメントありがとうございます。
今回の中東問題は自分が身近に感じる要因がある故に、いろいろ苛立が募るばかりです。
イスラエルが攻撃に使う武器の出所はアメリカ。今日も多くのレバノン一般市民が巻き添えになる大きな攻撃がありました。
一人でも多くの人がこの事態の異様さに気がついて、止める波になってほしいと思うばかりです。

 

Blogger Minako said ... (July 31, 2006) : 

私もこのニュースを聞いたときの悲しいをとおり越えて怒りを感じたことを覚えています。スウェーデンは結構イスラエル批判などしますが小国なので誰も気には留めません。イギリス、ドイツ、フランスなどの大国に(もちろん日本も)もっと勇気を持って欲しいです。アメリカよりもっと現地に近く、理解もあるはずですよね。

 

Blogger Bambina said ... (July 31, 2006) : 

minakoさん
コメントありがとうございます。
今回はメディアはいつも以上に「腫れ物にさわる」ような番組構成をしているのが見て取れます。
minakoさんが名を挙げてくださった国々は特にレバノンを中心とした2重国籍者(植民地支配関係の歴史上)をたくさん抱えているので、こういう時にこそ人々が声を挙げて欲しいものです。
イギリスではすでに今回の問題に対する世論が高まっているようで、デモが行われているそうです。
ここスイスでは中立国のせいか、難民、移民、亡命者がたくさんいても、そんな姿はありません…。
そちらの世論はどんな感じなのでしょうか?

 

Anonymous Anonymous said ... (August 07, 2006) : 

This comment has been removed by a blog administrator.

 

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