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February 04, 2006

どうしても言いたい。

(あえて国名はあげません。全て英語読み頭文字にしています。)

先週、株価を急落させた出来事はIT株を持っている人にとっては痛手だったのだろうか。
Googleが巨大市場の某C国へ進出したが、C政府による「情報統制」の意向(というか命令というか…)を受けて、Googleがサーチエンジンで検索できる情報をC国内において検閲して掲載することが報じられた。
ニュースを見ている方はすでにご存知であろうが、google.cnで「民主」「人権」「T安門事件」「Tベット」といった言葉を入力しても情報は限られたことしかでてこないか、全く表示されないらしい。
ここで気をつけて欲しいのだが、「らしい…」ということでしか言えないことだ。
それは、C国以外からgoogle.cnをアドレスバーに入力しても、googleのサーチエンジンからクリックしても自分のいる国(J国であればgoogle.co.jp, I国だったらgoogle.itなど)、インターネットをコネクトしている国のサーチにしか飛ばないため、この実験ができないのである。

昨年、A国の学者が全世界のボランティアを使ってC国の情報統制・検閲について実験とリサーチを行った。同時に同じ「検索ワード」を各国で打って、検索される情報内容をチェックするというものだ。
すると、この実験で明らかなC国の情報検閲と統制の姿が現れた。
この時すでにyahooやマイクロソフト社がC国へ進出していて、やはりこうした企業も検閲政策に従っていたのだ。

私はよくこの点について話をするのだが実にgoogleの今回の出来事が表沙汰になるまでC国の情報統制について知らない人が多かった。

ではなぜyahooやマイクロソフトの時ではなくGoogleの時になって、A国議会でもこの話題が上る出来事になったのだろうか。
(ある議員は“言論の自由を掲げる我が国で、言論の統制を自ら行う企業、しかも我が国を代表する企業が数社あることに関して遺憾である”と)

Google創設当時、人々は「IT産業の新鋭だ、今までのIT企業とは違うことをしてくれるだろう」と期待され、急成長してきたGoogle。
89ドルで株式市場に登場し、約1年半で470ドルまで上がった株価は、先週370ドルまで落ちた。この要因が100%この出来事に起因するかどうかは専門家ではないので言及は避けるが、Googleを当初から支えてきた人たちの間では「なぜ…、やはり儲けが優先なのか…、K主義にひざまづいたか…」という声さえ聞こえる。

教科書問題で騒いでいた昨年、私はJ国の文部省サイトを訪れた。
すると驚いたことにC語、K語で教科書の内容を紹介しているサイトを発見したのだ。

だが、今回の情報統制の事実が浮き彫りになると、果たしてこの文部省の翻訳サイトが当地の人の目に触れるのかどうかは疑問だ。

個人のメールまでは検閲できない…と言っているが、膨大な情報を意図的に消し去ることが容易にできる国ならば個人メールの検閲も大きな問題ではないだろう。
メールシステムを提供する側もC国政府の政策に従っているから、インターネット社会に顔を出しているのであろうし。

ここで言いたいのは、今回の出来事を更に「大きな波紋」として欲しいということだ。
私たちは欲しい情報を簡単に手に入れられる世界にいるが、果たしてこれが全てなのか、果たしてこれが丸呑みしていい情報なのか…。
「考えること」はここから始まると思う。

最後に、今回の波紋がGoogle社の計算された「挑戦」であって欲しい…と密かに願うのである。

追:この記事も検閲されて削除されるのであろうか…。

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Comments on "どうしても言いたい。"

 

Blogger Minako said ... (February 05, 2006) : 

どうしても言いたいこと、ありますよね。
実は私がC国の首都を訪れたときのこと、英字新聞を読んでいたら(さすがにC国語を解読しようとする元気はありませんでした)今はC国領になっているT地域、(世界的に有名なインドに亡命しているお坊さんであり指導者のふるさと)の問題をいかにもプロパガンダ的にC国は悪くない、Tの人は喜んでいるみたいに書いてあり本当の「絶句」状態に陥ったことを覚えています。
思想の自由。武力や統制とは全くかけ離れたやりかたでなんとか地球規模の常識になってほしいと心から思います。

 

Blogger Wakako said ... (February 06, 2006) : 

ネットの検閲、発禁本やら上映中止の映画やら、C国政府のお家芸ですね。どこの国でもあると思うけれど、世界的な経済力と政治力をつけて来た国で、こんなに遠慮も羞恥心も無く堂々とできるのはすごいなあと。

 

Blogger Marinka_ilmondo said ... (February 06, 2006) : 

Minakoさん
ご当地で実情をご覧になったのですか…。
いつも思うのですが、外地に住むC系の人は本国に暮らす家族や友人に実情の違いを話すことはないんでしょうか…。
最近は争いごとが多い地球ですが、国家の進む道が人民を狂わせるのでしょうか…。それとも人民が国家の進む道を狂わせるのか…考えれば考えるほど頭が痛いです。

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Wakakoさん
他の大国は「内政干渉」なるから、忠告しないんでしょうかね…。ちょっと前までは「人権問題」でぶつかっていたA国も最近では一言も言わないですしね…。

最近C国を見て思うのですが、
「臭いものには蓋をしろ」的精神、J国にはまだまだ残っていて、これは「困る情報は出すな」ということと同じことになるのではないか…ということです。

どうお感じになります?

 

Blogger Minako said ... (February 06, 2006) : 

Bambinaさん
似てますよね、くさいものには蓋をしろ!
スウェーデンに住むC国人の知り合いの口調では国の家族とは世代が違って話が合わない程度で気にしてませんという感じでした。逆にC国は今や民主主義国家だって言ってました!でもね、私は見た!共産党のお偉方の乗る車が通るために一般道路を交通規制してしんじられないくらい大げさで華華しいパレードが繰り広げられていたのを!!

 

Blogger Marinka_ilmondo said ... (February 07, 2006) : 

Minakoさん
現地にいらっしゃったからこそ、見れたその姿…。
情報だけで情報を判断してはいけない…と思うのとminakoさんのお話でやっぱり自分の目で実情を確かめたくなってしまいました。
貴重なコメントありがとうございます。

 

Blogger Kaolu said ... (February 07, 2006) : 

結局経済優先で、民主主義、言論の自由、人権などはどこ吹く風ですね。
現地の人々はこういう厳しい情報統制の中でも、それが普通という感じで、あまり気にしていないのでしょうか。私も、実情を見てみたいです。

 

Blogger Marinka_ilmondo said ... (February 08, 2006) : 

Kaoluさん
今回の事例は「中の当たり前」と「外の当たり前」が違うことの1つかな…と思いますね。
やはり百聞は一見にしかず…んん〜実情を見てみるのが本当は一番いいですよね…とはいえ、日本にいる時ならもっと簡単に行けましたが…。
物質的に豊かになっても、それが「みせかけ」だけではいつかは歪みが発生して、大きな大きな崖崩れになると思っている今日この頃です。

 

Blogger busuke said ... (February 09, 2006) : 

こういった国家の思惑で人民が無意識に洗脳されていく過程って昔のJ国と同じやり口ではないですか。
「みせかけ」の民主主義国家がこれから行く先には何が待っているのでしょうか。

 

Blogger Marinka_ilmondo said ... (February 10, 2006) : 

busukeさん
そうですね。J国も現在のように縦社会でしか機能できない、若い世代が「やる気のない」社会になったのも、お上の政策の結果だと思いました。
経済成長のために、学校教育が「つめこみ」式になり「考える」力がなくなり、一元化された人々で溢れる姿…
民主主義=経済消費力の大きさ、でないことを示していく指導者っていないんでしょうけ…。

 

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